久々に鑑賞
先月、銀座エルメスで観た「フェデリコという不思議な存在」でも
度々モチーフが登場したフェデリコ・フェリーニ監督「8 1/2」。
フェリーニは気に入ったシーンを似た感覚で撮りなおし、
再活用することがあるような。オープニングで飛んでいるシーンは
「甘い生活」でヘリコプターに吊られたキリスト像が飛んでいるシーン、
足場を組んで撮影する場面もそう。気付くところがあちこち多い。
ざっとしたストーリーは
スランプに落ちいった映画監督が温泉保養所にくるものの
出資者に追い立てられ、浮気している女たちも正妻も集まり
過去の思い出や妄想の中に逃避していくというもの。
それでもラストの大団円は音楽も含め素晴らしく、
グイドの自殺説もあれど文字通り丸く締めくくっていく。
ちなみにこの作品はタロットの絵柄と符合する箇所が
多いようで、深読みする人々がいて新しい見解に膝ポンすることも。
作品中でちょっと気になる個所を抜き出してみる。
我々知識人は
貴方もその一人だが
死ぬまで明快であるべきだ
この乱雑な世に
更なる混乱など必要ない
必要なものが創れない時は
壊すほうがいい
この世に絶対必要なものなどあるか?
"空"から生まれ
"空"に向かう
全てを得られないなら
真の完成は"無"だ
人生は祭りだ
共に生きよう
人生は祭りだ、の次は「一緒に過ごそう」の
バージョンもあるけれど「共に生きよう」のほうがしっくりくる。
なにもかもを説明してもらって
しっかり理解する必要もなく、ただ感じるだけ。
映画の見方はそんなのでもいい。
興味があれば是非。
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