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観てきました


映画『アネット』予告編


凄かった。
なんというか、言葉にするため
頭の中でまとめるにはもう少し時間が欲しい。

今まで観たことのない手法とストーリーの奥行には
いくつもの階層があるようで、何度も思考が行きつ戻りつしている。

あのカラックスがミュージカル??とまったくもって
信じられなかったけれどそれはもう鮮やかに裏切られ、
なにをどうやっても彼にしか挑戦できない作品だった。

すべてがネタバレになってしまいそうだし
どのように解釈するのかはそれぞれなのだけれど、
ものすごくアイロニーの効いた現代の闇と共に
頂から転げ落ちるさまは『ポーラX』のように救いがなかった。

中でも気になったのは劇中で繰り返し登場する
アン(マリオン・コティヤール)の齧りかけの赤い林檎と
ボトル入りのミネラルウォーター、ヘンリー
(アダム・ドライバー)が何度か食べているバナナ。
(猿のぬいぐるみはカラックスが好きだから、と別作品でも
登場しているらしいので(気付かなかった)置いといて)

齧りかけの林檎といえばアダムとイヴの楽園での
大きな鍵となる知恵の実ともいわれる禁断の果実を
表しているのか、メタファーとしての意味は。

人々を魅了し魂を震わせる聖なるオペラ歌手の愛する女性と
俗っぽい笑いの世界に君臨したものの、徐々に均衡がとれなくなる男。
きっかけは二人の子供、アネットだとしたら
愛情がひっくり返って憎しみになったのか、
格差により落ちぶれた己の嫌悪なのか。

いずれにせよ、深淵をのぞくときには
すでにその淵でもに足を突っ込んでいるのだろう。

ロックオペラで思い出すのが
『トミー』 『ファントム・オブ・パラダイス』
『ジーザス・クライスト・スーパースター』などだけれど、
今回新たな作品が加わった。しかも誰も観たことのない手法で。

まだまだ書きたい気もするけれど細切れの
単語しか出てこないので一旦終了。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


4月1日より公開の今作、レオス・カラックス監督
舞台挨拶付チケット争奪戦に勝利し、ユーロスペースへ。



とんでもない混雑の仕方でパンフなどのグッズなんて
見る余裕もスペースもなかった。
びっくりするほど端っこの席から斜め鑑賞だったけれど
がっつり集中できたので、場所はさほど関係ないかもしれない。

で、永遠の“アンファン・テリブル - 恐るべき子供”と言われる
レオス・カラックス監督はセクシーな枯れイケおじで、その
色気にめまいがした。いくつもの質問にも真摯に答えてくれて
見た目とは相反する人の良さが溢れていた。

会場には出演者の古舘 寛治さんもいらっしゃってて
当時の撮影に関するお話をしてくださった。

無事舞台挨拶も終了し退場したものの、
どうしてもサインが欲しいカラックスファンたちは
ビル周辺をぐるぐる巡回し、どこそこで煙草を吸っていたやら
表に出るのにはこの階段付近にいればいいとか
噂が飛び交い、アイドル並みに大フィーバーだった。
大勢の大人たちが何やってんだか(私も含む

出待ち1時間少々経過後、エレベーターからすっと現れ
1Fカフェで即席サイン会がはじまった。



大好きな人に会えて、手は緊張で冷たくなるし
ぶるぶる震えちゃって、叫びだす寸前。

いざ私の番になり、サインをしてもらいちょっとした言葉をかけ
メルシィという言葉と無理に握手をしてもらい(コロナ禍なのに
大変申し訳ない。。)感激しすぎて飛んでいきそうだった、、


左は古舘 寛治さんのサイン

 
宝くじに当選したような興奮が継続中


とにもかくにも映画『アネット』絶賛公開中!!!
この感覚は体験しないとわからないので観てね!!!




















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