続き。
お嬢さん
騙し騙され化かし合い。
巧妙な手口で二転三転するので
うっかりするとちょっとした部分を見逃してしまう。
和洋折衷といっていいのか、
独自の日本文化が取り入れられているのは興味深い。
秀子の美しい緑のドレスの発色に苦労したようで
そのインタビューをみたとき、とことん追求する
監督の美意識に拍手をおくりたと思った。
中盤、逃げ出す秀子とスッキの
清々しい横顔が忘れられない。
美しき百合たち。
日本沈没
小松左京の小説を元に1973年制作された作品。
311のことがあってから
天変地異や未曾有の大災害を
想像しやすくなったし、大袈裟と思われる
爆破シーンですら他人事ではないと寒気がした
ちょいちょい入る藤岡弘、と
いしだあゆみのラブ模様は
アレだけど、丹波哲郎演じる日本の首相は
ちゃんと日本国民のことを考えていて
世界に掛け合い多くの人を逃がそうとする。
いろんな意味で見習ってほしいし爪の垢を煎じて飲ませたい
ドグラ・マグラ
記憶喪失の「私」が
精神病院の一室で目覚める。
そこに見るから怪しい
若林博士(室田日出男)と
正木博士(桂枝雀)が登場し、
「私」が関わったと思われる過去の事件の真相を探る。
この禍々しい作品は桂枝雀あってこそ。
原作は何度挑戦しても先に進めず断念。
読破しなくてもおかしくなりそう
奇跡の丘
原題は「マタイによる福音書」。
マリアの処女懐胎からキリストの誕生、死、復活。
若きマリアをマルゲリータ・カルーソ、
キリストをエンリケ・イラソキ、老いたマリアは
パゾリーニの母・スザンナ・パゾリーニ。
12使徒は友人たちで職業俳優は登場しない。
セリフもほぼなく、映像だけですべてを理解できる
まるで教会の美しきステンドグラスのような作品。
途中、サロメ(ずいぶんと可愛らしい)や
ゴルゴダのバラバ(愛読書)についても描かれる。
無神論者のパゾリーニの奏でる調べ、
是非とも鑑賞必須と言いきりたい。
スモーク
作家ポール・オースターの短編
「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」を軸にした作品。
昔観た時はまったく響かなかったけれど
改めて観かえしたら、ものすごくよかった。
それぞれの日常で起こるちょっとした変化は
じわっと優しく、それなりのおせっかいが
人の生き方への道筋を照らす。
クリスマスの出来事を話す
ハーヴェイ・カイテルの笑顔がいい。
ひとまず今回はこれでおしまい。
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