色と映画の色彩設定について
イギリス・ロンドンのある地区で孤独死した人の
葬儀など執り行う民生係、ジョン・メイ。
解雇による最後の仕事とそれらに関わる人々との
交流が描かれていて、とても良い内容でした。
どの国でも抱える死の問題だけでなく
家族、人生、生前の心の伝え方を映し出しています。
内容もですが、最も興味を惹かれたのが
映像全体のカラーコーディネーション。
これが実に見事なのです。
※ネタバレも含みますのでご注意を
まずジョンの部屋、衣類など雑貨を含めた小物、
仕事場の部屋、彼が普段通っている道や場所の殆どは
ブルーグレーを基本カラーとしています。
それを中心に青~灰色のグラデーション、
几帳面さを示す白(テーブルクロス)、
限りなく黒に近い焦げ茶色が使われ
ジョンの視点からみた世界は、どこかもやのかかった
薄曇りのように見えます(ロンドンの天気を差し引いたとしても
基本要素の4色
しかし地区合併に伴う解雇通知を言い渡された
部屋での目立つ色はこの3色
上司の安っぽいピンクシャツ、
時期担当の女性のスーツ(インナーブラウスもピンク)
ジョンの部屋とまるで違う、光のたっぷり射し込む
部屋の壁の明るいグレー。
本来なら暖かみのある色に感じるはずなのに
不思議と軽薄に見えます。
そしてある女性と知り合い、人生の希望が見えてきたとき
彼の瞳は澄んで輝き、瞳と同じ明るめのブルーグレーの
丸首ニットを着用しています。
Vネック→丸首、合わせるシャツのボタンの解禁具合など
細かな点ですが簡潔でわかりやすく心情を表現していました。
もう1色、印象的だったのは
亡骸の灰を入れているプラスチックボトル、
担当している人のジャケット、公園や墓地の木々の
フォレストグリーン。
すべてを通してみるとダルトーンでまとめてあります。
ラストは実際観ていただくとして
色彩設定だけでなく、一直線を主とする
ワンシーンの構図が抜群に上手いです。
ご興味があれば、是非。
イギリス・ロンドンのある地区で孤独死した人の
葬儀など執り行う民生係、ジョン・メイ。
解雇による最後の仕事とそれらに関わる人々との
交流が描かれていて、とても良い内容でした。
どの国でも抱える死の問題だけでなく
家族、人生、生前の心の伝え方を映し出しています。
内容もですが、最も興味を惹かれたのが
映像全体のカラーコーディネーション。
これが実に見事なのです。
※ネタバレも含みますのでご注意を
まずジョンの部屋、衣類など雑貨を含めた小物、
仕事場の部屋、彼が普段通っている道や場所の殆どは
ブルーグレーを基本カラーとしています。
それを中心に青~灰色のグラデーション、
几帳面さを示す白(テーブルクロス)、
限りなく黒に近い焦げ茶色が使われ
ジョンの視点からみた世界は、どこかもやのかかった
薄曇りのように見えます(ロンドンの天気を差し引いたとしても
基本要素の4色
しかし地区合併に伴う解雇通知を言い渡された
部屋での目立つ色はこの3色
上司の安っぽいピンクシャツ、
時期担当の女性のスーツ(インナーブラウスもピンク)
ジョンの部屋とまるで違う、光のたっぷり射し込む
部屋の壁の明るいグレー。
本来なら暖かみのある色に感じるはずなのに
不思議と軽薄に見えます。
そしてある女性と知り合い、人生の希望が見えてきたとき
彼の瞳は澄んで輝き、瞳と同じ明るめのブルーグレーの
丸首ニットを着用しています。
Vネック→丸首、合わせるシャツのボタンの解禁具合など
細かな点ですが簡潔でわかりやすく心情を表現していました。
もう1色、印象的だったのは
亡骸の灰を入れているプラスチックボトル、
担当している人のジャケット、公園や墓地の木々の
フォレストグリーン。
すべてを通してみるとダルトーンでまとめてあります。
ラストは実際観ていただくとして
色彩設定だけでなく、一直線を主とする
ワンシーンの構図が抜群に上手いです。
ご興味があれば、是非。
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